前回の学習内容はこちら。
本日から「企業会計」に入ります。ちょっと昔に会計系のお仕事もしていたので、貸借対照表なんか出たら嬉しいなと思いつつ学習していきたいと思います。
ブログの内容としては、暗記を中心に書かさせていただきます。お付き合いのほどよろしくお願いいたします。
ITパスポート学習記録~企業会計編①~
企業会計
企業会計 | 企業会計とは、社内で利用するための管理会計、社外に向けて情報提供するための財務会計、税務当局に向けた税務会計の3つに分類される。 中でも、ITパスポート試験では、管理会計と財務会計について主に問われる。 |
管理会計 | 企業会計のひとつで、社内に向けた会計情報のこと。管理会計のうち、企業経営のための重要な観点が、何にいくら使って、どのくらい売上を上げるのかという収支計画である。もしも収支計画が不十分であると、機会損失を起こしたり、最悪の場合は経営破綻を起こしかねない。そのため、企業の収支計画は正確に立てる必要がある。 例:損益分岐点を調べる。予算と実績の管理、原価管理。 など |
財務会計 | 企業会計のひとつで、社外(ステークホルダ)に向けた会計情報のこと。社外に共有されることが目的のため、財務会計の書類(財務諸表)は決められた形式で作成される。 例:貸借対照表(B/S)。損益計算書(P/L)キャッシュフロー計算書。 など |
税務会計 | 企業会計のひとつで、税務当局(国税庁/税務署)に向けた税法に沿った会計情報のこと。 例:企業の収益。課税・控除の対象費用。納税額の算出。 など |
会計期間 | 財務会計において、企業にとっての期初から期末までの1年間を会計期間という。企業は、期初に立てた計画に対して、売上高や利益の結果を期末の決算で評価する。決算では、会計期間で何にいくら使い、どのくらい売上高・利益があったか、いくら納税するかなどの情報を財務諸表として公開する。 |
有価証券報告書 | 一般に決算書と呼ばれるもので、貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュフロー計算書のことを指す。日本の法律(金融商品取引法)では決算書という言葉はなく、正確には有価証券報告書と呼ぶ。 |
ステークホルダ | ステークホルダには、投資家(株主、投資ファンドなど)、取引先、貸主(銀行など)、政府機関がある。 |
会計監査 | 会計監査とは、企業の財務諸表が正確で信頼性があるかを評価する業務である。会計監査では、監査人(通常は公認会計士)が企業の財務諸表を調べる。 |
ディスクロージャー | ディスクロージャー(Disclosure:開示)とは、企業の財務諸表や企業活動情報を公にすることを指す。会計年度ごとに作成され、会計監査を経てステークホルダに公開される。 |
上場企業 | 上場企業は、企業の株式が証券取引所で取引される企業のことを指す。公開市場で企業の株式を取引できるようにすることを上場という。上場企業のディスクロージャーは年に4回(四半期ごと)にある。 |
IPO | IPO(Initial Public Offering)とは、証券取引所に上場することを指す。 |
TOB | TOB(Tender Offer Bid または Take-Over Bid:株式公開買付け)とは、ある企業が別の企業の株式を一定期間内に一定の価格で大規模に買い取ると公に宣言すること。企業が他の企業を買収する際に取る手法の1つ。 |
損益分岐点売上高
企業が扱うお金 | 企業の成長性・持続性を評価できる重要な指標がお金である。企業が扱うお金は主に、売上・費用・利益の3つに分類できる。 ・売上:主に、顧客に商品を販売することで得られるお金の総額 ・費用:商品の材料費などの原価、社員の給料、オフィスの家賃、光熱費、インターネットの費用など、事業を運営するのに必要な費用 ・利益:売上高から費用を引いて、手元に残るお金 |
損益分岐点売上高 | 損益分岐点とは損失と利益が分岐する点のこと。そして損益分岐点売上高とは、売上高から費用を差し引いた利益がゼロとなる売上高のことを指す。損益分岐点売上高を求めるには固定費と変動費に分けて考える。 |
固定費 | 商品が売れる量に関わらず常に一定でかかるお金のこと。 例:光熱費、人件費、家賃、システムの基本料 など |
変動費 | 商品の売れた数に応じてかかる金額のこと。 例:商品の原価、従量課金システムの利用料 など |
損益分岐点売上高の計算例
問題
あなたは、お花屋さんを経営することになりました。
お店の家賃などの固定費は毎月30万円、お花の原価などの変動費はお花1本あたり150円かかります。
お花の販売価格が一律300円だったとき、このお店の損益分岐点売上高はいくらでしょうか?
解答
売上高は販売数量と販売価格で、費用は変動費+固定費で表されるので、
y=300x … ①売上高の式
y=150x + 300,000 … ②費用(変動費+固定費)の式
損益分岐点売上高は、売上高=費用となる点のため、次のように計算できます。
①=②
300x=150x + 300,000
150x=300,000
x=2,000(個)
①に代入
y=300(円)× 2,000(個)=60万(円)
答え:60万円
貸借対照表
貸借対照表 | 貸借対照表(Balance Sheet:B/S)とは、企業の資産と負債・純資産を表した財務諸表のこと。資産と負債+純資産は常に同じ値となる。左右のブロックの値を釣り合わせる(=バランスさせる)ことから、バランスシートと呼ばれる。 |
資産 | 直接的または間接的に、将来お金を生み出すことが期待されるもの。 例:現金や債権、建物や土地などの固定資産。ソフトウェア、減価償却累計額など。 |
負債 | 将来お金の減少をもたらし、いずれ返却する必要があるもの。 例:銀行からの借入金で、返済が必要なお金など。 |
純資産 | 株主から出資を受けたお金など、返済する義務のない資産。 |
借入金 | 企業活動における借入金は、一般的な資金調達の方法である。企業の場合、借りたお金を元手により大きく資本を成長させることを目指せる。一方、お金を貸す金融機関(銀行など)には、貸したお金が返済されない債務不履行のリスクがあるため、お金を貸す前に、財務諸表などを参考に企業の返済能力を厳しく審査される。 |
流動資産 | 資産のひとつ。1年以内に現金化できる資産のこと。 例:現金、預金、売掛金、商品など |
固定資産 | 資産のひとつ。長期間(通常1年以上)使用するための資産。 例:建物、機械、車両など |
有形固定資産 | 資産のひとつ。固定資産のうち、目に見え、形状を持ち、一定期間使用できる資産。 例:建物、土地、機械など |
無形固定資産 | 資産のひとつ。固定資産のうち、形状を持たないが価値を持つ資産。 例:特許権、商標権、ソフトウェアなど |
繰越資産 | 資産のひとつ。支出効果が1年以上に及ぶ資産のこと。 例:創立費、開業費、株式交付費、社債発行費、研究開発費の5つ |
流動負債 | 負債のひとつ。1年以内の支払期限がある債務のこと。 例:仕入債務、未払金、短期借入金など |
固定負債 | 負債のひとつ。1年以上先に支払うことができる債務のこと。 例:長期借入金、社債、退職給付負債など |
株主資本 | 純資産のひとつ。株主から投資を受けた資産額のこと。 |
自己資本比率 | 自己資本比率とは、自己資本を総資本で割った比率のこと。 |
与信限度額 | 与信限度額とは、企業が特定の取引先と売買する際の上限額のこと。頻繁な入金処理が起こるような取引の場合、与信限度額を設け、一定頻度の売買はまとめて取引を行う。与信限度額は債権額+与信余力である。 |
債権額 | 債権額とは、未回収分の売上のこと。その限度額を与信限度額と呼び、債権としてさらに積み上げ可能な金額が与信余力と呼ばれる。与信限度額は債権額+与信余力である。 |
Ankiアプリ用データ
以下のサイトより、Ankiアプリで活用できるITパスポートの企業活動・マーケティング・法律・企業会計(本日分まで)の暗記データがダウンロードできます。
パスワードは半角で、「shirakawa」です。
ぜひ、学習にご活用ください。
Ankiアプリの使い方
Ankiアプリの簡単な使い方をご紹介しています。ぜひ、ご一読ください。
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参考文献
今回、学習用として参考にさせていただいているのがこちらの教本です。AmazonではPDF版もあるようです。セクションごとにQRコードを読み取って小テストを受けることができ、学習の確認もできて頼りがいのある一冊です。また、YouTubeでの解説動画もありますので、そちらも参考に学習を進めると良いでしょう。

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