ランサムウェアとは、パソコンの中の大切なデータを勝手に暗号化し、解除のためにお金を要求する悪質なウイルスの一種です。最近では、個人だけでなく企業や学校なども標的になるケースが増えており、誰もが注意すべき脅威となっています。
この記事では、「Windowsセキュリティ」機能の中でも特に重要な「Windows Defender」を活用して、ランサムウェアから安全に守るための方法を、具体的かつわかりやすく解説します。
実際に設定して使う方法や注意点も含めて紹介するので、読み終わるころにはあなたのパソコンも一段と安心できる状態になっているはずです。
本当にWindows Defenderだけでランサムウェア被害を防げるの?
ランサムウェア対策の要は「フォルダーアクセスの制御」
Windows Defenderでランサムウェアを防ぐには、「フォルダーアクセスの制御」を有効にすることがとても重要です。この機能をオンにするだけで、大切なファイルが勝手に暗号化されることを防げます。
なぜこの機能が有効なのか
「フォルダーアクセスの制御」は、信頼できるアプリだけが特定のフォルダーにアクセスできるように制限します。つまり、知らないうちにパソコンに入ってきた悪意のあるプログラム(マルウェア)が、大事なファイルに触るのをブロックしてくれるのです。
特に最近のランサムウェアは、見た目は普通の文書ファイルやメールに見せかけて侵入するケースも多く、うっかり開いてしまいがちです。そうした場合でも、この機能を使っておけば、大切なデータが守られる確率がグッと上がります。
実際の設定方法と使用例を紹介
以下に「フォルダーアクセスの制御」を設定する手順と、どのような効果があるのかを具体的に紹介します。
手順:Windows Defenderでフォルダーアクセス制御を有効にする
手順 | 操作内容 |
---|---|
① | スタートメニューから「設定」を開く |
② | 「プライバシーとセキュリティ」→「Windows セキュリティ」を選択 |
③ | 「ウイルスと脅威の防止」→「ランサムウェア防止の管理」をクリック |
④ | 「フォルダーアクセスの制御」をオンにする |
⑤ | 「保護されているフォルダー」で、大切なフォルダー(例:写真など)を追加する |
⑥ | 「アプリをコントロールされたフォルダー アクセスで許可する」で信頼できるアプリ(例:Word、Excelなど)を追加する |
使用例
たとえば、あなたがWordで卒業論文を書いているとします。もし、うっかり怪しいメールに添付されたファイルを開いてしまっても、「フォルダーアクセスの制御」がオンになっていれば、卒業論文が勝手に暗号化されるのを防げます。許可されていないアプリがファイルを操作しようとすると、自動でブロックされ、警告も表示されます。
最新のランサムウェア事情にも注意を
現在、ランサムウェアは日々進化しています。特に2024年から2025年にかけて増えているのが「二重脅迫型」です。これは、ファイルを暗号化するだけでなく、そのファイルを盗んで公開すると脅す手口です。
こうした新しいタイプにも備えるには、Windows Defenderの定期的なアップデートが必須です。Windows Updateをこまめに行い、「ウイルスと脅威の防止」画面で最新状態であることを確認しておきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
被害例 | 教育機関や医療機関がターゲットになり、データが漏洩 |
主な感染経路 | フィッシングメール、偽ソフトのダウンロード |
防止策 | Windows Defenderの設定、メールのリンクに注意、バックアップの徹底 |
こんな落とし穴に注意
- アプリの誤認識
信頼できるアプリでも、初回起動時にブロックされることがあります。その場合は、「許可されたアプリの管理」から手動で許可しましょう。 - 保護フォルダーの追加を忘れがち
自分で作成したフォルダー(例:「趣味写真」や「業務資料」など)は初期状態では保護されていません。必ず手動で追加することが重要です。私もこの記事を書きながら追加しました。 - バックアップの過信
クラウドや外付けHDDにバックアップしていても、常時接続していると同時に暗号化される可能性があります。定期的に外して保存するなどの工夫が必要です。
最後に
ランサムウェアの被害は決して他人事ではありません。けれども、Windowsに標準搭載されている「Windows Defender」を正しく設定することで、多くのリスクを防ぐことができます。
特に「フォルダーアクセスの制御」を活用することで、大切なデータを守る手段が一段と強化されます。また、アップデートの習慣や、バックアップの見直しも合わせて行えば、ランサムウェアの脅威はかなり低減できます。
もし今までこの機能を使ったことがなかった方は、ぜひこの記事をきっかけに設定してみてください。あなたの大切な思い出や仕事の成果を、安全に守っていきましょう。
私もこの記事を作成しながら、設定しました。設定しましたともー!!!

ではでは、参考までに。
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