前回の学習内容はこちら。
早いもので、本日でマネジメント系は終了となります。お疲れ様でした。(まだ早い。)
というわけで、本日もいってみよー!
ITパスポート学習記録~システム開発~運用・保守プロセス編その②
運用・保守プロセス~廃棄プロセス
運用プロセス | 運用プロセスとは、システムが稼働していく中で、ユーザーからの問い合わせに対応するなど、継続的に利用してもらえるように対応する業務のこと。 ・システム監視:システムの稼働状況やリリース使用状況を監視 ・顧客サポート:顧客からの問い合わせやトラブルシューティング対応 ・運用マニュアル・ドキュメントの管理:システム運用のための業務を支援 |
保守プロセス | 保守プロセスとは、稼働中に見つかったバグの修正や、ソフトウェアへの新機能の追加を行う工程のこと。 ・障害対応:システムに発生した障害やバグを修正 ・システム改善:セキュリティ強化など、システム性能向上のための改良 ・機能追加・改善:業務要件や環境の変化に対応するため、システムに新機能を追加したり、既存機能を改善・最適化したりする |
廃棄プロセス | システムの老朽化や事業環境の変化に伴い不要となった場合など、システムが使われなくなった後の対応としてシステムを廃棄する作業のこと。 ・システムが使われなくなった後の対応(データのバックアップや削除、ハードウェアの処分) ・セキュリティをケアする情報廃棄やユーザーへの告知・金銭面の対応など |
顧客サポート
サービスデスク (ヘルプデスク) | サービスデスクは、システムの操作や技術への問い合わせに対応する業務である。サービス(システム)利用者全体の顧客満足度を高めることが目的。 サービスデスクへの問い合わせ事例) ・ソフトをダウンロードしたが、ログインできない。 ・使っていたら、機能面のトラブルが発生した。 ・もっとこんな機能が欲しい。 |
IVR | IVR(Interactive Voice Response)とは、電話で問い合わせた人に自動の音声メッセージを発信し、音声入力によってサービスデスクの担当窓口を振り分ける電話システムの技術である。IVRにより、問い合わせ内容の専任者に直接振り分けられるため、人的リソースを有効に活用できる。 |
CTI | CTI(Computer Telephony Integration)とは、コンピュータと電話システムを統合する技術である。 例) ・かかってきた電話番号をもとに、コンピュータの画面上に自動的に関連する顧客情報やデータベースのレコードを表示する。 ・顧客との対話履歴をコンピュータ上のデータベースで保持し、システムが保有する顧客データと連携。分析やフォローアップに使用する。 など |
チャットボット | 会話形式で自動的に問い合わせに対応するシステムのこと。チャットボットの中にはAIを利用して問い合わせに回答するものもあるが、すべての問い合わせに完璧に答えられるわけではなく、解決しない場合は有人サービスデスクに誘導する形となる。 |
FAQ | FAQ(Frequency Asked Questions)とは、訳すと「よくある質問」となる。ユーザーから多く寄せられる質問と、それに対する回答をまとめたWebページのこと。 |
ナレッジコミュニティ | ナレッジコミュニティ(Knowledge Community)とは、特定の知識・情報を共有するための専用サイトのことを指す。同じような疑問を持ったユーザーは、過去の質問を検索することで問題解決につなげることができる。 |
SLA | SLA(Service Level Agreement)とは、サービス提供者(企業)と利用者との間でサービス品質を一定の条件以上に保つことに合意した品質定義のことである。SLAでは通常、品質・応答時間・問題解決時間などを定義する。 SLAで合意される内容の事例) ・システム障害の発生から回復に至るまで、24時間以内で解決する。 ・サービスデスクの営業時間は、平日朝10時から夜19時までとする。 ・データのバックアップ期間は、最終ログインから10年間までとする。 など |
インシデント管理 | インシデント管理とは、利用者に正常なシステムを使い続けてもらうために、インシデント(Incident:サービス利用に影響する出来事)に対応することである。システム上で発生した問題や障害に適切に対応し、早期解決できるようにする。対応には暫定対応と恒久対応の2つがある。 暫定対応: 障害の根本問題を解決するまでの一時的な対応。システムを迅速に稼働状態に戻すことや、影響を最小限に抑える目的がある。例として、特定の機能を一時的に無効化し、代替の方法で業務を継続する、など。 恒久対応: 障害の根本問題を特定し、完全に解決するための対応。同じ障害が発生しないようにすること。例として、ソフトウェアのバグを修正して新しいバージョンをリリースする、など。 |
エスカレーション | 運用業務の中で、サービスデスク部署だけではインシデントに対応しきれず、外部組織(エンジニア組織など)の協力が必要となることがある。問題や障害の解決が困難な場合や特定の条件を満たす場合に、その問題や障害への対応をサービスデスク担当者が上位者に依頼することをエスカレーションという。 |
ITIL | ITIL(Information Technology Infrastructure Library)とは、ITサービスの管理者に向けて、ITサービスの品質を効率的に管理するベストプラクティス(有益な経験則やルール)を体系的にまとめたノウハウ集のこと。 |
設備維持と故障対策
ファシリティマネジメント | ファシリティマネジメント(Facility Management:設備管理)とは、システムの継続稼働を目的として建物・設備などを維持・管理するための業務である。 ファシリティマネジメント業務の事例) ・故障や障害の対応:故障や障害が発生した際の迅速な対応により、ダウンタイム(停止時間)を最小限に抑え、企業の損失を減らす。 ・定期的なメンテナンス:システムのアップデート、バックアップの実施などにより、システム性能や安全性を維持し、問題発生のリスクを減らす。 ・システムの最適化:電力消費の抑制、システムの効率向上のための機器の導入作業など、運用コストの削減を目指す。 ・環境管理:サーバールームの温度や湿度を適切に保ち、機器の劣化や故障を防ぐ。災害対策や冗長化により、安定運用に寄与する。 |
バスタブ曲線 | システム開発プロセスのテストをどれだけ徹底しても、システムに「バグ・故障」は付きもの。それを示すように、システム開発後のバグ発生件数はバスタブ曲線によって示される。 |
初期故障期 | バスタブ曲線のひとつで、システムリリース直後の「初期故障期」は、設計の不備などでバグが多く出る傾向がある。 |
偶発故障期 | バスタブ曲線のひとつで、バグの発生が落ち着く「偶発故障期」では、定期的な予防保守(=システムメンテナンス)により、発生件数は落ち着きを見せる。 |
摩耗故障期 | バスタブ曲線のひとつで、「摩耗故障期」を迎えると、機器やシステムの長期間稼働により経年劣化が進み、故障したり十分な稼働ができなくなる。 |
BCP | BCP(Bussiness Continuity Plan:事業継続計画)とは、テロや災害、システム障害や不祥事といった危機的状況下に置かれた場合でも、企業の重要な業務が継続できる方針を用意し、生き延びられるようにする戦略を記述した計画書のこと。 |
コンティンジェンシープラン | コンティンジェンシープラン(Contingency Plan)とは、災害やシステム障害などのような、企業にとって重大な事態が発生した場合の行動方針や対応計画のこと。 |
BEMS | BEMS(Building Energy Management System)とは、ビル(オフィス)内で使用する電力の使用量を計測して「見える化」し、制御するシステムのこと。BEMSが適用された建物をスマートビルディングと呼ぶこともある。 |
HEMS | BEMSと関連し、HEMS(Home Energy Management System)は、家庭内のエネルギー消費を効率的に管理・制御するシステムである。家庭でのエネルギー使用量をモニタリングし、節約方法を提案する。 |
無停電電源装置 | 無停電電源装置(Uninterruptible Power Supply:UPS)とは、電力供給が途絶える、電力が不安定になる、などの状況下で、一時的に電力供給する装置。突然の停電からシステムを守るために使用される。 |
サージプロテクター | 雷や電力供給の不安定などにより発生する電圧の急上昇(過電流/サージ)による電子機器の損傷を防ぐ。 |
データのバックアップ | システム障害対応策として、バックアップの保持、リリースの切り戻し、システム停止などを行う。 |
システムの多重化構造 | 一部が故障しても、他の機器で代替できる構造とする。 |
フォールトトレランス | 故障(fault)に耐性(tolerance)があるという意味を持つ。フォールトトレランスとは、システムが故障しても機能を停止(または制限)することなく、システムを動作させる考え方である。 システムが故障した場合: 予備の装置に切り替えて、機能を縮小せずにシステムを継続して稼働させる。 |
フェールソフト | 失敗(fail)に柔軟(soft)に対応するという意味を持つ。フェールソフトとは、システムが故障したとき、機能を制限して稼働することを優先する設計のこと。 飛行機のエンジンの例: もし1つのエンジンが完全に停止してしまったとしても、別のエンジンで飛行できるようにフェールソフトの思想を取り入れて設計されている。故障したエンジンには燃料を供給せず、故障していないエンジンだけで飛行できる。 |
フェールセーフ | 失敗(fail)しても安全(safe)を優先させるという意味を持つ。フェールセーフとは、システムが故障したとき、安全を優先するためにシステムを安全な状態に移行する設計のこと。 信号機のシステム: 信号機は、故障を検知すると、赤色が点灯したまま停止する仕様である。もし、青色が点灯したまま止まってしまうと、交通事故の原因となる。 |
フールプルーフ | まぬけ(fool)を通さない(proof)ようにするという意味を持つ。フールプルーフは、人間が誤った使い方をしても、システム制御によって異常が起こらないようにする設計のこと。 電子レンジの例: 電子レンジは、ドアを閉め忘れてしまうと加熱できない。冷蔵庫や洗濯機といった家電製品にも、フールプルーフの処理が多く施されている。 |
フォールトアボイダンス | 障害(fault)を回避(avoidance)するという意味を持つ。フォールトアボイダンスとは、そもそも不具合や故障が起きないようにする設計のこと。 機械のボタン: 機械のボタンは、すぐに壊れないよう、10万回押しても壊れないことを耐久テストで証明したパーツを使う。 |
Ankiアプリ用データ
以下のサイトより、Ankiアプリで活用できるITパスポートのストラテジ系+マネジメント系の暗記データがダウンロードできます。
パスワードは半角で、「shirakawa」です。
ぜひ、学習にご活用ください。
firestorageダウンロード
Ankiアプリの使い方
Ankiアプリの簡単な使い方をご紹介しています。ぜひ、ご一読ください。
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参考文献
今回、学習用として参考にさせていただいているのがこちらの教本です。AmazonではPDF版もあるようです。セクションごとにQRコードを読み取って小テストを受けることができ、学習の確認もできて頼りがいのある一冊です。また、YouTubeでの解説動画もありますので、そちらも参考に学習を進めると良いでしょう。
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