Macで作ったファイルをUSBやクラウド経由でWindowsに送ったら、突然「._ファイル名」という謎のファイルが増えていた経験、ありませんか?
見た目は同じ名前のファイルなのに、中身は空っぽ。なんだか気持ち悪いし、邪魔ですよね。実はこれ、Macが勝手に作っている「隠し情報ファイル」なんです。でも心配いりません。この記事では、その「._」ファイルを安全に消す方法から、そもそもなぜできるのかまで、誰にでもわかるようにやさしく解説します。
パソコンに詳しくなくても大丈夫。今すぐスッキリ整理しましょう。
意味のわからない「._」ファイルを削除する方法
._ファイルって何?MacとWindowsの“すれ違い”
まず、この「._」が付いたファイルは、Macが他のOS(特にWindows)と互換性を保つために作る「補助データ」です。
Macでは、ファイルに「色のタグ」「開くアプリ」「アクセス権」など、Windowsにはない細かい情報を持たせられます。でも、Windowsのファイルシステム(NTFSやFAT32)は、それらの情報をそのまま保存できないんです。そこでMacは、「._」ファイルにその情報を別途書き出して、元のファイルと一緒に保存する仕組みになっています。
たとえば、「旅行の写真.jpg」という画像に「赤いタグ」をつけたとします。Windowsではタグが消えてしまいますが、Macに戻すとまた赤いタグが付いている……。その仕組みの裏側で動いているのが「._旅行の写真.jpg」というファイル。見た目はいらないように見えても、実はちゃんと役割があるんです。
でも、会社のWindows端末や共有フォルダでは、そんな情報は必要ないことが多いですよね。むしろ、ファイルが二重に見えるし、整理がしにくくなります。そこで、安全に消す方法をお伝えします。
._ファイルを消す3つの方法|目的別に選べる
「._」ファイルを消す方法はいくつかあります。どれも特別なソフトは必要なく、Windowsの基本機能や無料ツールでできます。以下の表に、それぞれの方法の特徴をまとめました。
方法 | 操作の難易度 | 使う場面 | 注意点 |
---|---|---|---|
1. コマンドプロンプトで一括削除 | ★★★☆☆ | 多数のファイルがある時 | 間違った場所で実行しないこと |
2. 第三者ツール(Bulk File Rename) を使う | ★★☆☆☆ | ファイル管理に慣れていない人 | ソフトの信頼性を確認すること |
3. Mac側で保存形式を変える | ★★★★☆ | 将来的に再発防止したい時 | 送る前に設定が必要 |
では、それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
方法1:コマンドプロンプトで一気に削除(手順付き)
手順はたった3ステップ。ただし、少し注意が必要です。間違ったフォルダで実行すると、大事なファイルを消してしまう可能性があるので、必ず対象のフォルダにだけ「._」ファイルがあるか確認してください。
- 削除したいファイルが入っているフォルダを開く
- アドレスバーに「cmd」と入力してエンター(黒い画面=コマンドプロンプトが開く)
- 次のコマンドをコピーして貼り付け、エンター
del /a:h /q "._*"
これで、そのフォルダ内のすべての「._」で始まる隠しファイルが削除されます。
※ /a:h
は「隠しファイル」として指定、/q
は「確認なしで削除」の意味です。
体験談:あるユーザーは、海外出張で撮った200枚以上の写真データをMacからWindowsの会議資料用USBに移動。すると、すべての写真に「._」ファイルが付き、プレゼン準備中に混乱しました。上記のコマンドで5秒で解決。今では同僚にもこの方法を教えるほどです。
方法2:無料ソフトで簡単・安全に削除
コマンドはちょっと……という方には、Bulk File Rename Tool などの無料ソフトがおすすめ。GUI(グラフィカル画面)で操作できるので、初心者でも安心です。
- Bulk File Rename Tool を公式サイトからダウンロード(無料)
- ソフトを開いて、対象フォルダをドラッグ&ドロップ
- 「Filter」で「._」を含むファイルを検索
- 選択して「Delete」ボタンを押す
この方法のメリットは、「プレビュー」で本当に消していいファイルか確認できること。万が一の誤削除も防げます。
方法3:根本解決|Mac側で「._」ファイルを作らせない
一番スマートなのは、「作らせないこと」。MacでファイルをWindows用に保存するときに、以下の設定を変えるだけです。
- Macの「ターミナル」を開く(Spotlightで「ターミナル」と検索)
- 次のコマンドを入力してエンター
defaults write com.apple.desktopservices DSDontWriteNetworkStores -bool true
- Macを再起動
この設定をすると、外付けドライブやネットワーク共有(例:USB、Dropbox、Google Drive)には「._」ファイルを作らなくなるようになります。会社の共有フォルダにファイルを送る機会が多い人には、ぜひ設定しておいてほしい機能です。
._ファイルを消すときの3つの注意点
せっかくきれいに整理しても、ちょっとしたミスでトラブルになることも。以下の点に気をつけてください。
- 間違った場所で削除しない
コマンドはカレントディレクトリ(今開いている場所)でのみ有効。間違ってCドライブで実行すると、システムに影響する可能性があります。
- 隠しファイルは他にもある
「._」以外にも「.DS_Store」などMac由来のファイルがあります。これらも不要なら一緒に削除可能ですが、念のためバックアップを。
- 会社のルールを確認
特に「ログオンスクリプト」やグループポリシーで制限されている会社端末では、ソフトのインストールやコマンドの使用が禁止されている場合があります。IT部門に相談しましょう。
最後に
「._」ファイルは、Macの親切な機能がWindowsで「ゴミ」として見えるちょっとしたすれ違い。でも、その正体を知っていれば、怖くもなければ困ることもありません。
- 多くのファイルがある → コマンドプロンプトで一括削除
- 安心・簡単がいい → 無料ソフトを使う
- 将来もスッキリしたい → Macの設定を変更
どれも特別な知識はいりません。今日からすぐにできる対策ばかり。特に方法3のMac側の設定は、一度やっておくだけで、あとあとラクになりますよ。
パソコンの悩みって、ほんのちょっとの知識でスッと解決することが多いんです。この記事で「._」ファイルの正体と対処法が伝わったら、ぜひ身近な人にシェアしてみてください。きっと「それ、困ってた!」って喜ばれますよ。

ではでは、参考までに。
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