【ITパスポート】工数の計算方法についてまとめてみた【人日の計算】

ITパスポート
この記事は約5分で読めます。

こんにちは。

どうも、私は計算問題の中でも「人日」といった工数を求める問題が苦手なようで、これで「マネジメント系」の得点を下げていました。

そこで、弱点克服も兼ねて、本日は工数の計算方法についてまとめてみました。

では、いってみよー!

スポンサーリンク

工数の計算方法について

工数とは?

「工数(こうすう)」とは、プロジェクトの作業量のことを指します。

単位としては、「人日(にんにち)」や「人月(にんげつ)」といった言葉で表され、ITパスポートの過去問を解いたり、学習を行ってきた方には耳慣れた言葉ではないでしょうか。

人日と人月について

人日:1人でこなすと 1日かかる作業量のことを 1人日と呼びます。
人月:1人でこなすと 1か月かかる作業量のことを 1人月と呼びます。

要員と期間について

工数の計算では、「要員」と「期間」という言葉が出てきます。

要員 ⋯ プロジェクトの作業者の人数のこと
期間 ⋯ プロジェクトが完了するまでの日数や月数のこと

工数の問題例(基礎編)

例題
工数が 10人月のプロジェクトがある。これを 1人の要員でこなした場合、10か月の期間がかかる。このとき、同じ作業を 2人の要員でこなした場合、どのくらいの期間がかかるかを求めよ。

解答
工数を求める式から、期間の式を出して求めていきます。

工数(人月) = 要員(人)  × 期間(月)
期間(月)  = 工数(人月) ÷ 要員(人)

の式が成り立ちます。これを元に計算を行なうと、

期間 = 工数 ÷ 要員 = 10(人月) ÷ 2(人) = 5(か月)

従って、解は5か月となります。

この問題は簡単だったと思います。
それでは応用です。

例題
工数が 10人月のプロジェクトがある。これを 2か月の期間で完了させるには、何人の要員が必要となるかを求めよ。

解答
これも工数を求める式を応用すると解けます。

工数(人月) = 要員(人)  × 期間(月)
要員(人)  = 工数(人月) ÷ 期間(月)

これより、

要員 = 工数 ÷ 期間 = 10(人月) ÷ 2(か月) = 5(人)

従って、解は5人となります。

この例題からわかりますように、

「工数 = 要員 × 期間」
「期間 = 工数 ÷ 要員」
「要員 = 工数 ÷ 期間」

という計算式が成り立つことがわかります。

ここまでは、基礎です。私がよく間違うのはここからです。

工数の問題例(応用編)

例題
システムを構成するプログラムの本数とプログラム 1 本当たりのコーディング所要工数が表のとおりであるとき,システムを 95 日間で開発するには少なくとも何人の要員が必要か。ここで,システムの開発にはコーディングの他に,設計やテストの作業が必要であり,それらの作業の遂行にはコーディング所要工数の 8 倍の工数が掛かるものとする。

基本情報技術者平成22年秋期 午前問53

解答
「何人の要員が必要か」と問われていますので、先程使用した式のうち「要員 = 」で始まる式を使用します。

その前にまず、「入力処理」「出力処理」「計算処理」のそれぞれの工数を求めておきます。

入力処理:20(本) × 1(人日) = 20(人日)
出力処理:10(本) × 3(人日) = 30(人日)
計算処理: 5(本) × 9(人日) = 45(人日)

であることがわかり、トータルで、

20 + 30 + 45 = 95(人日)

かかることがわかります。

また、問題では「システムの開発にはコーディングの他に,設計やテストの作業が必要であり,それらの作業の遂行にはコーディング所要工数の 8 倍の工数が掛かるものとする」とあり、この情報を元にシステム開発全体の工数を求めると、

システム全体の工数 = コーディングの工数 + コーディングの工数の 8 倍の工数
          = 95(人日) + 95(人日) × 8(倍)
          = 95 + 760
          = 855(人日)

であることがわかります。

ここでやっと、「要員 = 工数 ÷ 期間」の式の登場です。式に数を当てはめていくと、

要員 = 工数 ÷ 期間 = 855(人日) ÷ 95(日) = 9(人)

従って、解は9人となります。

また、こんな問題もあります。
こちらはITパスポートで過去に出題されたことのある問題です。

例題
Cさんの生産性は,Aさんの1.5倍,Bさんの3倍とする。AさんとBさんの2人で作業すると20日掛かるソフトウェア開発の仕事がある。これをAさんとCさんで担当した場合の作業日数は何日か。

ITパスポート平成29年秋期 問40

解答
CさんはAさんの1.5倍、Bさんの3倍の生産性があります。
Aさんが1日かけて1人日であると仮定すると、

Aさん:1人
Cさん:1人 × 1.5 = 1.5人
Bさん:Cさん ÷ 3 = 1.5 ÷ 3 = 0.5人

の人数比であることがわかります。
AさんとBさんでこの人日計算を基準として計算を行なうと、

Aさん + Bさん = 1.5人

この2人が20日分作業するとすると、

20日 × 1.5人 = 30人日

の作業工数がかかることがわかります。
AさんとCさんで担当するとすると、「期間 = 工数 ÷ 要員」の式から、

期間 = AさんとBさんの工数 ÷ (Aさんの人数比 + Cさんの人数比) = 30人日 ÷ (1 + 1.5)人
   = 30 ÷ 2.5
   = 30 × 2 ÷ 5
   = 12日

従って、解は12日となります。

人日と人がごっちゃになって理解しづらかったですが、今日は時間の都合でここまでとさせていただきます。

最期に

いかがでしたでしょうか?

基本情報技術者試験の考え方で使用する式を用いると、少しわかりやすくなったのではないでしょうか?

白川秋
白川秋

ではでは、参考までに

コメント

タイトルとURLをコピーしました