FTP接続で大量のファイルを転送しようとすると、通常の設定ではタイムアウトしてしまうことがあります。
そこで、大量のファイルを送信したり受信したとしても、接続が切れない設定をしてあげる必要があります。
ずばり接続を切断させず、FTP接続をずっと繋ぎっぱなしにする設定のことを「パッシブモード」と呼びます。
このパッシブモードの設定の仕方について、解説したいと思います。
はじめに
FTPの「パッシブモード」は、ファイルのやり取りを行うときに、ネットワーク環境によって接続が途切れないようにするための方法です。通常、FTPではサーバーからデータを送るためのポートが指定されますが、ファイアウォール(ネットワークを守るための防御システム)がある場合、そのポートを遮断してしまうことがあります。パッシブモードでは、サーバーではなくパソコン側がデータ送信のポートを決めるため、ファイアウォールの影響を受けにくく、安定した接続が可能になるのです。
ただし、パッシブモードを使い続けるとセキュリティ上のリスクもあります。パッシブモードではデータのやり取りに多くのポートが開くため、外部からアクセスされやすくなり、悪意のある攻撃を受ける可能性が増すからです。そのため、パッシブモードは必要なときだけ使い、セキュリティ対策をしっかり行うことが大切です。
代表的な2つのFTPソフト
FTPソフトといって思い浮かべる、代表的なソフトウェアが2つあります。それはFFFTPとWinSCPです。
FFFTPは日本製のシンプルなFTPソフトで、簡単に使える反面、開発が古いためセキュリティ対策が不十分なことがあります。
WinSCPはより安全な接続方法(SFTPやFTPS)に対応していて、最新のセキュリティや機能も備えているので安心して使えます。
シンプルさを求めるのであればFFFTPが、安全性を重視するならWinSCPがおすすめです。
FFFTP
- 64bit版をダウンロードするには、ffftp-vバージョン番号-x64.msiをダウンロードします。
- 32bit版をダウンロードするには、ffftp-vバージョン番号-x86.msiをダウンロードします。
WinSCP
- Downloadタブをクリックします。
- DOWNLOAD WINSCP バージョン番号 をクリックしてダウンロードします。
パッシブモードの設定方法
パッシブモードの設定方法は、FFFTPとWinSCPでは少し異なります。そこで、それぞれの設定方法について説明していきたいと思います。
FFFTP
FFFTPを開きます。ホスト一覧が開きますので、そこからホストを選択し、ホストの設定を開きます。
拡張タブをクリックし、「PASVモードを使う」のチェックを入れてOKボタンをクリックすれば、設定は完了です。
WinSCP
WinSCPを開きます。編集したい接続を選択し、編集をクリックします。次に設定をクリックし、高度なサイトの設定を開きます。
FTPタブをクリックし、「パッシブ モード接続で IP アドレスを強制する」の項目をオンにしてOKボタンをクリックすれば、設定は完了です。
最後に
FTP接続で大量にサーバーから画像ファイルをダウンロードしたいと思いたち、ダウンロードしながらコンビニへ行こうと思ったのですが、そういえばこのままだとタイムアウトするんだよな。そういうときに繋ぎっぱなしにする設定あったよなということで、パッシブモードという言葉を思い出せずに、いろいろと検索をする羽目になりました。
検索自体そんな時間はかからず、無事パッシブモードに設定して、コンビニへ旅立つことができました。
割と便利な機能ですので、大量にデータをやり取りする際には「パッシブモード」はオススメです。
ではでは、参考までに。
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