インテルの第13世代と第14世代のコアプロセッサーを長く使用していると、唐突に製品が故障するという深刻な不具合が発生していました。
今日はそのことについて触れてみたいと思います。
インテルの第13世代と第14世代コアプロセッサーに深刻な不具合
はじめに
インテルの第13世代と第14世代のコアプロセッサーが搭載されたデスクトップパソコン、特にハイエンド機種が突然故障するという深刻な不具合が起こっていると、ここ数ヶ月報告されていました。
インテルはその深刻な不具合について調査を行っていましたが、特にこれといった打開案もなく、故障の原因さえ究明できない状況が続いていました。
それがやっと、北米時間の7月22日にインテルのユーザーサポートフォーラムにて、故障原因の概要と問題を修正したパッチ(マイクロコード)を8月中旬を目処にリリースすると発表しました。
インテル第13世代・14世代とは?
インテル第13世代・14世代と言われても、パッとイメージのわかない方もいらっしゃるかと思います。インテルのCPUには世代ごとに開発コードネームが与えられ、発売時期などをその開発コードネームから知ることができるようになっています。
世代・開発コードネーム・発売日の表を作成しましたので参考にしてみてください。
世代 | 開発コードネーム | 発売日 |
---|---|---|
第1世代 | Nehalem | 2008年 ~ 2011年 |
第2世代 | Sandy Bridge | 2011年1月9日 |
第3世代 | Ivy Bridge | 2012年4月29日 |
第4世代 | Haswell | 2013年6月2日 |
新第4世代 | Haswell Refresh | 2014年5月11日 |
第5世代 | Broadwell | 2015年6月18日 |
第6世代 | Skylake | 2015年8月7日 |
第7世代 | Kaby Lake | 2017年1月6日 |
第8世代 | Coffee Lake-S | 2017年11月2日 |
第9世代 | Coffee Lake-S | 2018年10月20日 |
第10世代 | Comet Lake-S | 2020年4月30日 |
第11世代 | Rocket Lake-S | 2021年3月30日 |
第12世代 | Alder Lake | 2021年11月4日 |
第13世代 | Raptor Lake-S | 2022年10月20日 |
第14世代 | Raptor Lake-R | 2023年10月17日 |
こう見てみますと、第13世代・14世代に共通するのは開発コードネームが「Raptor Lake」で始まるものということがわかります。
発売時期は2022年10月20日以降の最新型インテル搭載パソコンがおおよその対象となることもわかります。
第13世代・14世代と聞いて、これだけではピンとこないかと思いますので、表示名の例を以下に表としてまとめてみました。
世代 | 開発コードネーム | 見分け方 | 表示例 |
---|---|---|---|
第13世代 | Raptor Lake-S | 後ろの先頭の数字が 13で始まる | Core i9-13900K Core i7-13700K Core i5-13600K |
第14世代 | Raptor Lake-R | 後ろの先頭の数字が 14で始まる | Core i9-14900K Core i7-14700K Core i5-14600K |
ご自身のパソコンのCPUの表示名が何かを確認するには、
- スタートメニューを右クリック
- その中のシステムをクリック
- デバイスの仕様の中のプロセッサの文字をチェック
で確認します。ちなみに、私のパソコンのCPUは「Intel(R) Xeon(R) CPU E3-1275 v5 @ 3.60GHz 3.60 GHz」というワークステーションで使用するようなちょっと特殊なものとなっております。
皆さんのパソコンは深刻な不具合を起こす世代ではありませんでしたか?
もし対象のパソコンであったなら、すぐ使用を控え、8月中旬のパッチがあたるまで待ちましょう。
深刻な不具合の概要
どのような形でCPUが破損するのかということについても実はわかっていまして、それはインテルの発表によると、「CPUがに異常に高い電圧がかかる」という誤作動によってCPUがクラッシュしてしまうという問題が発生し、破損に繋がっていました。
つまり、電圧によって物理的に破壊されているため、一度でもクラッシュを起こしてしまうと、8月中旬を目処にリリースされる修正パッチを当てても事態は解決しないということになります。
この動作電圧の上昇の原因は、マイクロコードのアルゴリズムに起因していて、CPUに誤った電圧要求を送信することが原因だとのことです。つまり、設計ミスです。
現在インテルは、この高電圧という負荷がかかるバグに対して修正パッチを作成し、そのパッチの検証を行っているところだそうです。
対象のCPUが搭載されたパソコンをお持ちの方は、もうしばらくお待ちください。正しいプログラムで組まれた最新のパッチが8月中旬を目処に配布されます。
最後に
いかがでしたでしょうか?
第13世代・14世代のデスクトップパソコンをお持ちの方は、パソコンの使用を避け、修正パッチが公開されるのを待ったほうが良いかも知れませんね。
ではでは、参考までに。
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