学校や図書館、展示会場、受付などの現場では、「このパソコンではこれだけ使えればいいのに」と思う場面がありますよね。そんなときに便利なのが、Windowsの「キオスクモード」です。
これは、端末を特定のアプリだけ使えるように制限する機能で、誰でも簡単に設定することができます。この記事では、キオスクモードとは何か、そのメリットや注意点、設定方法、活用例までを、初めての方でもわかりやすくご紹介します。
パソコンをキオスクモードで特定アプリ専用端末として使う
特定アプリしか使えないキオスクモードは超便利
キオスクモードを使えば、Windows端末を「1つのアプリ専用マシン」として使うことができます。たとえば、特定のWebサイトだけ開けるようにしたり、業務専用のアプリだけを使えるようにしたりと、使い道はいろいろです。
これは、セキュリティ対策や操作ミス防止にもなり、複数の人が使う共有端末では特に効果的です。
なぜキオスクモードが役立つのか
キオスクモードの魅力は「シンプルで安心」な操作環境を作れることにあります。以下のような理由から、多くの場所で活用されています。
利点 | 内容 |
---|---|
安全性 | 他のアプリや設定を勝手に触れないため、情報漏えいやトラブルを防げる |
操作の簡単さ | ユーザーは起動したアプリしか使えないので迷わない |
コスト削減 | パソコンの故障やトラブル対応の手間が減る |
運用のしやすさ | 学校やイベント会場などで同じ設定を複数端末に適用しやすい |
設定方法:キオスクモードはこうやって使います
ここからは、実際にWindowsをキオスクモードに設定する手順をご紹介します。Windows 10と11での設定はほぼ同じです。
ステップ1:Windowsの設定画面を開く
- スタートボタンをクリック
- 「設定(⚙)」を開く
- 「アカウント」→「家族とその他のユーザー」へ進む
ステップ2:キオスクモードの設定を開始
- 「キオスクモードで設定する(設定済みの場合は”アクセスの割り当て”)」をクリック
- 「キオスクを設定する」→「開始」をクリック
ステップ3:キオスク用のユーザーアカウントを作成
- たとえば「KioskUser」などの名前でアカウントを作成します。
- このアカウントにログインしたときにだけ、特定アプリが使えるようになります。
ステップ4:使用するアプリを選択
- 選べるアプリは「Microsoft Storeからインストールされているアプリ」の中から1つです。
- たとえば、「Microsoft Edge」を選べば、特定のWebページだけを開ける専用端末にできます。
ステップ5:再起動して動作確認
- 設定後、パソコンを再起動し、「KioskUser」でログインしてみましょう。
- 指定したアプリだけが自動的に起動し、他の操作はできません。
こんな場面でキオスクモードが活躍します
キオスクモードの活用シーンはとても広く、以下のような場所で実際に導入されています。
シーン | 活用内容 |
---|---|
学校の端末 | 生徒が教材アプリだけ使えるようにして、他の操作を制限 |
図書館 | 利用者が蔵書検索システムだけ操作できるように設定 |
企業の受付 | 来客がチェックインフォームだけ入力できる端末として使用 |
イベント展示会 | 特定の紹介ページだけを表示するディスプレイとして活用 |
たとえば、ある教育機関では「動画教材だけを見せるパソコン」として使われています。生徒はログインするだけで自動的に学習用動画が開かれ、他の操作はできません。そのため、先生も安心して運用でき、管理の手間も大幅に減ったそうです。
注意点も知っておこう
キオスクモードはとても便利ですが、以下のような注意点があります。
- 使えるアプリは1つだけ(マルチアプリ構成はWindows Enterpriseなどの上位版で対応可能)
- ストアアプリしか選べない(一般的なソフトウェアは対象外)
- 設定ミスするとログアウトできなくなることもある(管理者用アカウントは別に残しておくのが必須)
- Wi-Fi設定やキーボード変更などができない(ネット接続や周辺機器の調整は事前に済ませておく)
最後に
キオスクモードは、Windowsのパソコンを「特定のアプリしか使えない専用端末」に変える機能です。設定もとても簡単で、セキュリティの強化、操作ミスの防止、業務効率の向上など、たくさんのメリットがあります。
特に、誰が使っても同じ操作になるので、共有端末や公共の場所での利用にピッタリです。この記事を参考に、あなたの環境にもキオスクモードを導入して、安全でスマートな運用をはじめてみてはいかがでしょうか?
「とりあえず試してみる」が一番の学びになります。設定はいつでも元に戻せるので、気軽にチャレンジしてみてください!

ではでは、参考までに。
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