「映え(ばえ)」って言葉、少し前まで飛ぶ鳥を落とす勢いでしたよね。
キラキラした写真、おしゃれなカフェ、完璧に加工された自撮り——SNSといえばそういうものだ、と誰もが思ってた時代がありました。でも最近、若い世代を中心に、その空気がガラッと変わってきてるんです。
キーワードは「リアル」。盛らない、飾らない、ありのまま。今回は「なんで映えが終わって、リアルが来てるの?」という価値観の変化を、具体的な事例も交えながらやさしく解説していきます。
マーケティングやSNS運用に関わる方はもちろん、「最近の若い子の感覚がわからん」という方にも、きっと面白い内容ですよ。
この記事のポイント
- 若者の価値観は「映え(憧れ)」から「リアル(共感)」へ大きく移行中
- 背景には「映え疲れ」と「盛ることへの飽き」がある
- 「うま確フード」「スマホなし旅行」など具体的な新現象が続々登場
7分33秒でわかるまとめ動画
若者は「憧れ」より「共感」を選ぶようになった
先に結論からいきますね。
2026年、若者の価値観は「映え」から「リアル」へとハッキリ移行しています。
これはなんとなくの印象論ではなく、調査データでも裏付けられています。あるトレンド総括では、2026年上半期の若者トレンドの5大変化として「完璧な世界観よりリアル」「フォロワー数より熱量」「商品より参加体験」「映えより共感」といったキーワードが挙げられました。
さらに調査を行った専門家は、「α・Z世代が“憧れ”から“共感”へと価値基準を移行させている」「SNS、エンタメ、ファッション、消費行動のあらゆる領域で共通していたのは“リアルであること”と“参加できること”だった」と分析しています。
つまり、「すごいなあ、憧れるなあ」より「わかる、それな!」のほうが刺さる時代になった、ということなんですね。
なんで「映え」が終わって「リアル」が来たの?
じゃあ、なんでこんな変化が起きたのか。理由を整理してみます。
① シンプルに「映え疲れ」してしまった
いちばん大きいのはこれだと思います。
SNSが生活に完全に溶け込んだ結果、常に「盛らなきゃ」「映えなきゃ」というプレッシャーがつきまとうようになった。SNSが生活に定着した結果、常に映えや効率を求める疲れが生じ、確実性・素直さ・一時的なオフライン体験が価値として再評価されているんですね。
正直、僕もわかります。毎回きれいな写真を撮って、加工して、いいタイミングで投稿して…って、けっこう疲れる。「もういいや、そのままで」って気持ち、すごく自然な流れだと思うんです。
② 「いいね」を競うことに飽きてきた
もうひとつは、不特定多数からの評価を求めるスタイルへの飽き。
2025〜2026年にかけてZ世代のSNS利用は、エフェメラル(24時間で消える投稿)とクローズド(限定公開)の方向に進んでいます。不特定多数の「いいね」を競うフェーズが終わり、信頼できる小規模コミュニティ内での共有を好む傾向が顕著になっているそうです。
知らない人からの1000いいねより、仲のいい友達5人が「わかる〜」って言ってくれるほうが嬉しい。そういう感覚へのシフトです。SNSが「公開の舞台」から「内輪の部室」に変わってきた、というとイメージしやすいかもしれません。
「リアル回帰」を象徴する新しい現象たち
この価値観の変化、実は具体的な文化現象として次々に形になっています。特に面白い3つを紹介しますね。
| 現象 | どんなもの? |
|---|---|
| うま確フード | SNSや口コミで“おいしいと確定している”店・商品を選ぶ行動 |
| BeReal.ノート | 加工や演出を排して、日常をそのまま記録する姿勢 |
| スマホなし旅行 | あえてスマホから距離を置き、体験そのものに集中する過ごし方 |
うま確フード:失敗したくない心理
「うま確フード」とは、SNSや口コミで“おいしいと確定している”店や商品を選ぶ行動で、失敗を避けたい心理が背景にあるとのこと。
「冒険して微妙な店を引くくらいなら、確実においしいと分かってるところに行きたい」——この堅実さ、すごく今っぽいですよね。映えのために背伸びするより、確実な満足を選ぶ感覚です。
スマホなし旅行:あえて記録しない贅沢
そして個人的にいちばん時代を感じるのがこれ。「スマホなし旅行」は、あえてスマホから距離を置き、体験そのものに集中する過ごし方です。
ちょっと前なら「旅行=映え写真を撮りまくる」だったのに、今は「撮らずに、その場を全力で味わう」ことが逆に贅沢になってる。SNSに載せるための旅行から、自分が本当に楽しむための旅行へ。完全に価値観が一周した感じがします。
これら3つに共通するのは、盛るよりも“正直で安心できる選択”を重視する価値観。まさに「リアル回帰」を象徴していると言えます。
「リアル」も演出されることがある
ここでひとつだけ、頭の片隅に置いておきたい点を。
「リアルが流行ってる」とはいえ、その"リアルさ"自体がある種のトレンドになっている、という側面もあります。マーケティングの世界では、「公開向けの綺麗な投稿」だけでなく「内輪感のあるリアルな投稿」を設計する必要があると言われているくらいで、つまり「あえてリアルっぽく見せる」演出も存在するわけです。
なので「リアル=すべて素のまま」と単純に受け取りすぎないほうがいい。「盛らないこと」が新しい"盛り方"になっている、という一段深い視点を持っておくと、この流れをより正確に読めると思います。ちょっとひねくれた見方ですけどね。
最後に
「映え」から「リアル」へ。この変化の根っこにあるのは、たぶん「もう疲れちゃった」という素直な気持ちなんだと思います。
ずっと背伸びして、盛って、比べて…を続けてきた結果、「もう等身大でいいじゃん」という揺り戻しが来た。憧れより共感、完璧より正直、映えより本音。そういう方向に、若者の感覚は静かにシフトしています。
もしあなたがSNSを運用していたり、若い世代に何かを届けたい立場なら、意識すべきは「どう盛るか」ではなく「どう共感してもらうか」。流行を追いかけるより、なぜその流行が生まれたのかを理解することが、これからますます大事になっていきそうです。
それではまた、しらかわるーむでお会いしましょう。
ではでは、参考までに

